カイロは、エジプトの首都。ナイル川河畔の交通の要衝として969年に建設されて以来現在にいたるまで長い時代を通じてイスラム世界における学術、文化、経済の中心都市として繁栄してきた。現在においてもカイロ首都圏の人口は1525万人（2004年）を数え、アフリカ大陸、中東地域いずれにおいても最大の人口を有し荘厳なモスクを始め重要なイスラム文化を今に残す。

１．モハメッド・アリ・モスク

　1857年に完成したモハメッド・アリ・モスクは、イスタンプールのブルーモスクを真似て造られた。そのため、いくつもの巨大なドームと鉛筆型の2本の高いミナレットをもつ(※1)。これはエジプトのほかのモスクにはほとんど見られない特徴だ。中庭には当時のフランス国王にルクソール神殿のオベリスクを1本贈ったお返しである時計台があるが、時計は故障している(※2)。このモスクは、カイロのイスラーム地区の要塞シタデルの中にある(※3)。高台にあるため、カイロの街が展望できる(※4)。


大きなドームと鉛筆型の2本の高いミナレット(＊1)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　時計は故障(＊2)

要塞シタデルの中にある(＊3)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　カイロの街が展望(＊4)

　　　　　　　　　　　　　　　　　大きなシャンデリア、たくさんのランプ、ステンドグラス。光がおりなすハーモニーは、荘厳な雰囲気がある。

２．エジプト考古学博物館

　1858年にフランスの考古学者が遺品を展示したのが始まり。収蔵点数は約20万点。ツタンカーメン王の王墓から発掘された黄金のマスク、黄金の玉座、カフラー王座像、ラムセス二世のミイラなど、古代エジプトの至宝が展示されている。内部の写真撮影禁止。




ツタンカーメンの黄金のマスク　　　　　　　　　王座の背もたれに描かれたツタンカーメンと后　　　　　　　　　　ツタンカーメンの黄金の玉座
（＊いずれも「エジプト考古学博物館」より抜粋）

３．ハーン・ハリーリ市場

　活気がみなぎるカイロきっての観光市場。迷路のように入り組んだ路地の両側に、様々なみやげ物屋が軒を連ねています。金銀細工や民族衣装、装飾品、モザイク工芸品などのほか、果物や肉類、焼きたてパン、スパイス類などの食べ物も並んでいる。





４．アズハル公園

　イスラーム地区にあるアズハル公園は、緑と水に囲まれた、さながらオアシスのような公園だ。青々とした芝生が敷かれ、多くの樹や花が植えられ、噴水などがバランスよく配置された、市民の憩いの場になっている。園内に造られた丘の上からは、カイロ市内の風景が展望できる。